【歯科衛生士推奨】毎日のごはんで楽しく「歯並び育て」|かじりとり・つかみ食べのヒント

コラム

毎日のごはんで楽しく「歯並び育て」|かじりとり・つかみ食べのヒント

毎日必ず行っている「食事」。実は、毎日の食べ方やべろの動かし方が、未来の歯並びに大きく関係しているそうです!今回は、歯並び育児協会®の歯科衛生士長野まなみ先生に、毎日のごはんで楽しみながらできる「歯並び育て」について教えていただきました。

長野 まなみ先生一般社団法人歯並び育児®協会認定講師/歯科衛生士/口育士
自身の子育てに悩んだ経験から姿勢発達の大切さ、口腔との関わりを知り、大学病院を退職し歯並び育児®講座の認定講師へ。「日本の子どもの未来を明るくしたい」という願いのもと矯正いらずの歯並びを目指す発信、オンラインでのサポ─トを行っている。

「食べる力」と歯並びの関係

子どもの歯並びは、「どうやって食べるか」も大きく関わっています。 あごの成長や歯が並ぶスペースは、生まれ持ったものだけではなく、日々の食事の中で育まれていくもの。べろの動きや噛む力など、毎日の食べ方の積み重ねが、未来の歯並びをつくる大切なカギになるのです。

べろの動きがあごを広げ、歯並びのスペースを確保する

子どもの歯並びは、遺伝だけで決まるものではありません。 実は、毎日の「食べ方」や「お口の使い方」が大きな影響を与えます。 たとえば、べろの動き。食べ物を飲み込むとき、べろは上あごに押し付けるように動きます。この力があごに伝わることで、あごの骨が広がり、歯がきれいに並ぶためのスペースがつくられていきます。

よく噛む習慣がつくる、健やかな歯並びと笑顔の土台

一口をしっかり噛むことで、あごの骨やお口まわりの筋肉がバランスよく使われます。これが積み重なることで、あごが育ち、歯並びの土台をつくります。柔らかい食事ばかりだと噛む回数が少なくなって筋肉が育ちにくく、あごも十分に発達しにくくなります。 また、口元の筋肉が整うことで自然な笑顔も生まれやすくなります。日々の食事のなかで「よく噛む習慣」を育てることが、子どもの未来の歯並びと輝く笑顔につながっているんです。

お口を育てる調理方法や食材のひと工夫

子どものお口を育てる「食べる力」は、調理のちょっとした工夫でも大きく伸ばすことができます。 かじったり噛んだりする経験を重ねることで、べろやあご、口まわりの筋肉が自然と育っていきます。 特別な準備がなくても、いつもの調理方法や食材を少し変えるだけで、お口の発達をぐっと後押しできますよ。

調理方法の工夫

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「もっと噛んで欲しいけど、毎日の食事づくりが大変…」 そんなときにおすすめなのが、 切り方や調理方法の簡単な工夫です。

  • 食材はみじん切りに刻むのではなく、さいの目切りや千切りに
  • 肉は繊維を断ち切る方向ではなく、繊維に沿って切る
  • 一口サイズに切らず、前歯で噛み切る大きさに切る
  • 野菜の皮は剥かずにそのまま調理する

このように、普段のメニューでも少しの工夫で噛む回数を増やしたり、お口をより使うことを後押しできます。まずは「柔らかくしすぎない」「大きめに切る」だけでも噛む練習になります。

食材の工夫

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おすすめの食材は、前歯でかじりとりができるものや、自然に噛む回数が増えるもの。

  • にんじん、トマト、りんご、きゅうり、とうもろこしなどはそのままガブリとかじりとる
  • 骨付きの肉
  • 魚の骨をとりすぎず、気をつけながら挑戦する
  • 根菜類、繊維質のもの

「お口育ては大変!」と構える必要はありません。むしろ調理がちょっと楽できるような工夫が多いので、忙しいママとパパにぴったりです。お子様の今の食べる力に合わせながら、取り入れてみてください。

べろを鍛える・かじりとり・つかみ食べ

「くちどけおこめぼー」「まぜまぜベビー焼きのり」「おこめのたべりんぐうどん」は、おやつや食事の時間に、おいしく楽しくお口を育てるのに最適です。 かじったり、べろで押したり、手でつかんだりする一つひとつの動きが、遊び感覚の中で自然と「食べる力」を身につけさせてくれます。

「まぜまぜベビー焼きのり」でべろを鍛える

毎日のごはんで楽しく「歯並び育て」|かじりとり・つかみ食べのヒント

「まぜまぜベビー焼きのり」をほっぺや上あごにつけて、べろで取ると、べろの筋肉や動きのトレーニングに。 ほっぺにつける時は、取れそうで取れない所につけるのがおすすめ。 乾燥したままののりはほっぺにくっつきにくいですが、少し湿らせたり、ご飯粒と一緒にほっぺや上あごにつけると、舌で取る練習がしやすくなります。

「くちどけおこめぼー」でかじりとり

毎日のごはんで楽しく「歯並び育て」|かじりとり・つかみ食べのヒント

「くちどけおこめぼー」を前歯でかじり取る練習に使うと、前歯をしっかり使うことができます。手も汚れにくくお出かけ時のおやつに最適です!

「おこめのたべりんぐうどん」でつかみ食べ

毎日のごはんで楽しく「歯並び育て」|かじりとり・つかみ食べのヒント

手でもカトラリーでもなかなかきれいに食べるのが難しいづかみうどんですが、「おこめのたべりんぐうどん」は輪っかになっているので手づかみ食べにもぴったり。 手でつかみ、口に運び、前歯でかじり取る一連の動作が自然に身につきます。

我が家のお口育てごはん

最後に、4歳と2歳の子育て&お口育て中の私が実際に行っている食事の工夫についてご紹介します。

  • ・おにぎりは口より大きいサイズで、のりを巻く
  • 容器に入れて振ったり、ラップをねじったりして一口サイズに作れるおにぎりは見た目もかわいく便利ですが、歯並びのためには大きいサイズでかじりとりがおすすめ! のりを巻くことでさらにかじる時にしっかりお口を使い、噛む回数も増えます。 さらに、ご飯粒をつぶしておにぎりにするのも噛む回数アップの秘密です。

  • ・噛む回数が少なくなりがちなものは噛む食材をプラス
  • カレーやハンバーグ、シチューなどは、とろみや煮込みで噛む回数が減りやすいメニュー。そこにごぼうやれんこんなど繊維質のある食材をプラスすると、自然に噛む体験が増えます。 「柔らかいからやめよう…」とメニューの幅を狭めてしまわなくても、食材をひと工夫するだけでいいんです!

  • ・とにかく「切らない・剥かない」
  • お口育てしながら時短も叶うのが、「切らない・剥かない」! オクラも、卵焼きも、トマトも切らずに出してかじりとりをしています。 にんじんやじゃがいも、さつまいもなど、野菜の皮もよく洗ってほとんど剥きません。 骨付き肉も、切る必要がなく下味をつければそのままグリルにお任せできるのでおすすめですよ。

まとめ

毎日の食事は、ただお腹を満たすだけではなく、未来の歯並びを育てる大切な時間です。べろをよく動かす、よく噛む、かじりとる、つかみ食べをする──この一つひとつの経験が、きれいな歯並びにつながります。 大切なのは「全部完璧にやること」ではなく、「できることから少しずつ取り入れること」。 その小さな積み重ねが、お子さんの未来を支えるのです。 食事の時間を、親子で楽しく過ごしながら。 笑い合いながら食べた思い出は、健康な歯並びとともに、お子様の一生の宝物になっていきます。


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