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脳も心もぐんぐん育つ!手づかみ食べのすすめ【管理栄養士コラム】

コラム

脳も心もぐんぐん育つ!手づかみ食べのすすめ【管理栄養士コラム】_01

赤ちゃんが離乳食の「もぐもぐごっくん」にも慣れ離乳食後期に入ってくる頃、そろそろ手づかみ食べの準備を始めようと思うママパパも多いのではないでしょうか。
そもそも「手づかみ食べ」はどうして行う必要があるのでしょうか。手づかみ食べのメリットや始める時期、おすすめの食材について、食の専門家【管理栄養士】の川島美由紀さんに教えていただきました。

手づかみ食べってなに?

離乳食も後半になると、次第に「自分で食べたい」という気持ちが芽生え、自分から食べ物を手でつかんで口へ運ぶようになります。「食べさせてもらう」から「自分で食べる」の最初のステップが「手づかみ食べ」です。手づかみ食べは、食べ物を目で確かめて、手指でつかんで、口まで運び口に入れるという目と口の協調運動です。さらに、食べ物を前歯で噛み切ることで、歯を使う感覚や大きさ、硬さ、ひと口分の量を学んでいきます。最初から上手にできるわけではありませんが、何度も繰り返し行うことで徐々に上手に食べられるようになっていきます。

手づかみ食べのメリット 脳も心も育む

手指の動きと脳には密接な関係があることがわかっています。自分でさまざまな食べ物の感触を体験し、手を動かして食べる動作を繰り返し行うことは脳を刺激することにもなります。また、食事は脳だけでなく心も育みます。

1)脳の発達を刺激する

手づかみ食べでは、食べ物を目で見て色や形を認識したり(視覚)、手を伸ばして触ることで温かさを感じたり(触覚)、うまくつかんで口に入れて硬さや味を確認したり(味覚)、鼻でにおいをかいだり(嗅覚)、噛んだときの音の違いを楽しんだり(聴覚)と五感をすべて使い、脳の広い範囲を刺激します。それらの刺激は、運動機能や感覚機能の発達につながっていきます。

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2)自分で食べる達成感、自己肯定感を高める

手づかみ食べで上手に食べられた時は、赤ちゃんにとって大きな達成感になります。この達成感は、自信へとつながり、さらに色々なことに挑戦しようとする意欲を高めます。また、自分で食べるという成功体験は、自己肯定感の向上にもつながります。

3)食への興味・関心を高める

手づかみ食べを通して、さまざまな食材を触ったり、味わったりすることで、食べる意欲や食への興味・関心を高めることができます。また、家族と一緒に食卓を囲むことで、食事のマナーやコミュニケーションの楽しさも学ぶことができます。

手づかみ食べを始める時期はいつ?

手づかみ食べは、9~11ヶ月ごろから始まると言われていますが、月齢はあまり気にせず以下のようなサインがみえたら手づかみ食べを始めていきましょう。

  • ・1人で座れるようになる
  • ・自分で口に食べ物を運べるようになってきた(遊んでいて、積み木などおもちゃを口に運ぶしぐさが出てきても1つのサインです)
  • ・もぐもぐ口を動かし、固形の離乳食を歯ぐきでつぶして食べられる(バナナくらいの固さのもの)

手づかみ食べをはじめる月齢だからといって無理に始めてしまうと嫌がってしまうこともあります。手づかみ食べをする月齢が遅いとしても心配することはありません。赤ちゃんの成長に合わせて気長に始めましょう。

手づかみ食べにおすすめの食材について

赤ちゃんが握りやすく、噛み切りやすい硬さのものを用意しましょう。手づかみ食べにおすすめの食材は、トーストした食パンを1㎝幅のスティック上に切ったもの、スティック野菜、ミニおにぎり、じゃがいものおやきなどが良いでしょう。スティック野菜を作るときは、スティック状に切ってから茹でるのではなく、大きい野菜のまま(にんじんなら1/2本)水から茹で、指でつぶせる程度まで煮てから、スティック状に切るのがポイントです。スティック状に切った状態で茹でたものとでは、軟らかさが違います。おやきなどは、丸い形では丸のみしやすいため、小判型に成型するのがおすすめです。

手づかみ食べの進め方

食べ物を手にとり口に運んで食べる動作は、大人にとっては簡単な動作でも、赤ちゃんにとっては口に運ぶことすら難しいのです。最初は、ぐちゃぐちゃと手遊びから始まり、10か月くらいからやっと指がそれぞれ独立して動くようになり、親指と人差し指でものをつまめるようになってきます。ボーロなどつまみあげて口に運ぶようになるのもこの頃です。
手づかみ食べを進めるにあたり、一番大事なことは「自分で食べたい」という気持ちを大事にし、自分で食べる楽しさを経験させてあげることです。まずは、ママやパパが手づかみ食べをして、赤ちゃんに食べる見本を見せるなど働きかけをし、赤ちゃんが食べている時は、「上手だね」「おいしいね!」など声かけをしながら、一緒に繰り返し練習していくと良いと思います。

手づかみ食べを始めたばかりの赤ちゃんは、自分のひと口分の量をまだ理解していません。口の中に詰め込み過ぎていないか様子を確認しながら進めましょう。
練習時間は、10分程度を目安にし、嫌がったりしたら切り上げ、大人が食べさせてあげましょう。最初は、食べ物を投げたり、握りつぶしたり、ぐちゃぐちゃしてしまうと思いますが、上手に食べられなくても「楽しく食べること」を大事にしましょう。食事=楽しくない時間にならないように、焦らず心に余裕があるときに見守りながら練習をすると良いでしょう。
また、手づかみ食べの練習は、机の上や床は汚れます。机すべてが皿だと考えてもいいくらいです。食事用エプロンをつけたり、床にレジャーシートや新聞紙を引くなど汚れても良い環境づくりをしましょう。

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まとめ

手づかみ食べは、赤ちゃんにとって「自分で食べる」という最初のステップであり、脳の発達や五感の刺激、食への興味関心、自己肯定感の向上など、多くのメリットがあります。
「手づかみで食べさせなければいけない」という期間はないので無理強いはせず、赤ちゃんの「自分で食べたい!」という気持ちを尊重し、手づかみ食べを通して食事が楽しい時間となるよう、ゆったりした気持ちで赤ちゃんの食べる意欲を育んでいただけたらと思います。

(参考)
  • ・厚生労働省:授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)
  • ・東京都保健医療局:手づかみ食べサポート・レシピ発達チャート
  • ・株式会社IDP出版:「子どもの「手づかみ食べ」はなぜ良いのか?」著者:山口平八・清水フサ子

筆者紹介

川島美由紀<span><ul><li>・管理栄養士</li><li>・日本栄養士会公認 食物アレルギー分野管理栄養士</li><li>・中医薬膳師</li></ul></span>
川島美由紀
  • ・管理栄養士
  • ・日本栄養士会公認 食物アレルギー分野管理栄養士
  • ・中医薬膳師
自身の産後を期に、ママだけが一人で頑張る世の中を変えたいという想いから、子育て両立支援事業会社にて、食育プログラムの企画開発・運営に携わる。現在は、保健センターでの乳児健診、1歳半・3歳児健診時の栄養相談、離乳食指導に携わりながら、食品メーカー様向けレシピ開発、コラム執筆などで活躍中。

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