歯並び育児協会の歯科医 坂本ほなみ先生に普段の遊びから取り入れられる“きれいな歯並びを育てる方法”について教えていただきました。
- 坂本ほなみ先生歯科医師/一般社団法人歯並び育児協会認定講師
- 大阪大学歯学部卒業後、複数のクリニックで勤務。3歳の息子の歯並びに悩み、歯並び育児®にたどり着く。現在は診療室での治療とオンラインでの歯並び講座の両方から、未来の子ども達の健康をサポートしている。
公園遊びで、歯並びも育てよう!
お天気のいい日は家の中にいるのがもったいないくらい。太陽の光を浴びて、公園で思いきり体を動かすと、大人も子どもも気持ちがリフレッシュしますよね。 実は、そんな公園遊びが、お子様の歯並びにも良い影響を与えることをご存じでしょうか?
今回は、将来矯正治療を必要としないきれいな歯並びを、遊びながら育てる公園遊びをご紹介します。楽しく体を動かすことで、お子様の姿勢や発達を整え、結果的に歯並びの土台づくりに繋がりますよ。
公園遊びと歯並び、どう関係あるの?
歯並びは遺伝だけでなく、日常の体の使い方、姿勢、呼吸の仕方など、多くの生活習慣の影響を受けて決まります。その中でも大切なのが「体幹(たいかん)」です。
体幹とは、お腹・背中・腰周りなど体の中心部分の筋肉のこと。体幹がしっかり働いていると、体のバランスがとれ、姿勢が安定しやすくなります。反対に、体幹が弱いと姿勢が悪くなり、頭が前に出て、お口がポカンと開いたままになることも。こうした日常の積み重ねが、将来的な歯並びにも影響することがあるのです。
そこでおすすめなのが、公園での体を使った遊びです。自然に全身を動かす中で体幹も育ち、健やかな姿勢や成長に繋がります。
歯並びをきれいにする!おすすめの公園遊び
歯並びに良い影響が期待できる遊びをいくつかご紹介します。無理なく、楽しく取り入れてみてくださいね。いつもの遊びが、実は「歯並び育て」にも繋がっているかもしれませんよ。
1.鉄棒でブラブラ〜!
鉄棒にぶら下がる遊びは、肩や腕、背中などの筋肉をバランスよく使います。さらに、ぶら下がりながら体をまっすぐ保つことで、体幹や首周りの筋肉も自然と働きます。
頭の位置を保つために首がしっかり使われることで、全身の姿勢が整いやすくなるのです。そのまま数秒キープしたり、ママやパパが軽く体を揺らしたりしてみるだけでも十分。
シンプルな動きの中に、大きな成長のヒントが詰まっています。
2.滑り台を逆走してみよう(※安全確認をして他のお子様がいない時に)
滑り台を四つん這いで登る動きは、実はとても優れた全身運動です。腕や脚、体幹をしっかり使いながらバランスを取ることで、普段あまり使わない筋肉も鍛えられます。
また、頭を上げて登る姿勢は、正しい呼吸や目線の向きの練習にもなります。体を支える力や集中力も養われ、結果的に良い姿勢づくりにつながります。
3.うんてい遊び
うんていは、遊びながら全身の協調運動が身につく優れた遊具。腕や肩、体幹の筋肉を同時に使い、体を持ち上げて移動することで、バランス感覚も養われます。
「片手から片手へ」と進む中で、体をひねる動きやタイミングを取る力が自然と育ちます。苦手な子も、最初はぶら下がるだけでもOK。少しずつ挑戦することで自信にも繋がります。
4.ボルダリング
最近は公園にも低めのボルダリング遊具が設置されていることが増えてきましたよね。壁を登る動きは、腕、脚、体幹を使う全身運動です。
特に、登る時に体をひねったり、バランスをとったりすることで、体幹が強く働きます。目標を決めて一歩一歩登るという経験は、集中力や判断力のトレーニングにもなりますよ。
5.バランス系遊具(平均台など)
細い道をバランスよく歩く遊具は、体幹の筋肉を自然に使う絶好のチャンス。体の軸を真っすぐに保ちながら一歩一歩進むことで、姿勢を安定させる力が育まれます。 最初はゆっくりでも大丈夫。楽しみながら集中する力も身につきます。
6.0歳〜低月齢のお子様にもおすすめのハイハイ
公園の芝生や砂場は、0歳さんにとっても絶好の運動場です。ハイハイは全身を使うトレーニング。特に腹筋や背筋、腕や脚をバランスよく使いながら移動するので、体幹を自然に鍛えることができます。
広いスペースで自由に動くことで、体の連動性も育ち、後々の発達にも良い影響があります。草や砂に触れることで感覚も育ちます。風や光を感じながら楽しんでみてください。
まとめ
「歯並びを整える=矯正」というイメージが強いかもしれませんが、実は毎日のちょっとした遊びや体の使い方が、将来の歯並びに大きく影響しているのです。晴れた日は公園で思いっきり遊ぶことで、お子様の体づくりとともに、未来の歯並びにも良い影響をもたらします。
可愛いお子様の笑顔がさらに輝く日を目指して、今日も元気に外遊びしましょう!