【必見】歯磨きイヤイヤ、親子で頑張らずに乗り越えるコツ

コラム

歯磨きを嫌がる子どもと寄り添う親

毎日の歯磨き、嫌がられてしんどくなることありますよね。でも実は、歯磨きを嫌がるのは子どもにとって自然な反応でもあります。今回は、歯並び育児®協会・吉嶺桃子先生に、歯磨きイヤイヤ期を親子で頑張らずに乗り越えるコツについて教えていただきました。

吉嶺桃子先生
吉嶺 桃子先生一般社団法人 歯並び育児®協会マスター講師/歯科衛生士
一般・矯正歯科で12年の経験を持ち、笑ったときに歯ぐきが目立つガミースマイルに悩む多くの親子をサポート。専門知識と実体験をもとに、子どもの歯並びと自信が持てる笑顔を育てる支援を行っている。

歯磨きを嫌がる理由

歯磨きを嫌がる子どもの様子

お口の中への違和感

お口の中はとても敏感な場所です。
特に、
・歯ブラシの感触
・唇や頬を触られる刺激
・唾液がたまる感覚
などを不快に感じやすい子もいます。
大人が思っている以上に、「お口を触られること」は子どもにとって大きな刺激なのです。

防御反応

小さい子どもは、自分の身を守るために「嫌だ!」と反応します。特に無理やり押さえつけられたり、急に口の中へ歯ブラシを入れられると、防御反応が強くなりやすくなります。すると、「歯磨き=怖いもの」として記憶され、さらに嫌がりやすくなることもあります。

姿勢や体の不安定さによる不快感

実は、体の安定感も歯磨きに大きく関係しています。
例えば、
・後ろに倒されるのが怖い
・体に力が入りやすい
などがあると、歯磨き中に不快感が強くなります。特に体幹が未熟な時期は、「じっとして」が難しいのも自然なことです。

「やらされること」への抵抗

2〜3歳頃になると、「自分でやりたい!」という気持ちが強くなります。そのため、「今から歯磨きするよ!」と急に進められると、抵抗したくなることも。これは成長の一部でもあります。

歯ブラシや力加減などの刺激の問題

歯ブラシが大きすぎたり、力が強すぎたりすると、それだけで嫌な経験になってしまいます。
特に、
・毛先が硬い
・奥歯を強くこする
・上唇を強くめくる
などは、不快感につながりやすいポイントです。

すぐにできる歯磨きイヤイヤ対策

リラックスできる体勢で行う

歯磨き=「寝かせ磨き」が必ずしも正解ではありません。
例えば、
・ママ・パパの膝の上
・横抱き
・ソファで寄りかかる
など、安心できる体勢を探してみましょう。大切なのは、「磨きやすさ」よりも、まず子どもが安心できることです。

いきなり磨かない「ステップ式」

いきなり歯ブラシを口へ入れると、嫌がりやすくなります。
まずは、

  • 1. 歯ブラシを見せる
  • 2. 持たせる
  • 3. 口元にちょんと触れる
  • 4. 数本だけ磨く

というように、小さなステップに分けるのがおすすめです。

遊びやスキンシップを取り入れる

子どもは「楽しい」があると受け入れやすくなります。
例えば、
・ぬいぐるみに歯磨きしてみる
・「ばい菌さんいるかな?」と探す
・歌を歌いながら磨く
など、遊び感覚を取り入れるのもおすすめです。

遊びを取り入れた歯磨きの様子

子どもの「やりたい」を活かす関わり方

まずは自分で歯ブラシを持たせて、その後に仕上げ磨きをする流れにするとスムーズです。特にイヤイヤ期は、”磨かれる”より”自分でやりたい”気持ちが強い時期。
そこで最初の1本として取り入れやすいのが、りんごやバナナの形をした『はじめて使う歯ブラシ』

見た目が可愛いだけでも、「持ちたい!」「やってみたい!」につながるお子様は意外と多いです。こうした握りやすい形の歯ブラシは、遊び感覚でお口に慣れるきっかけにもなります。

やわらかいシリコン素材や、喉つきしにくい設計のものもあるので、歯ブラシデビューにも取り入れやすいアイテムです。

歯ブラシデビューをする子ども

ママ・パパの不安を減らす工夫

毎日完璧に磨こうと思うほど、親子ともにつらくなりやすいです。「今日は少しでもできた」そんな視点を持つだけでも、気持ちがラクになることがあります。

それでも難しいときの対応

(歯科衛生士ママの体験談)
実は私も歯科衛生士でありながら、どうしても歯磨きがうまくいかない時期がありました。「虫歯にしたくない」「ちゃんと磨かなきゃ」そう思うほど焦ってしまい、気づけば子どもも大泣き、私もぐったり…という日もありました。そんな時は、私の足の間に寝かせて、短時間だけ体を足で支えながら磨くこともありました。
無理に長時間続けるのではなく、「ここだけ磨こうね」「すぐ終わるよ」と声をかけながら、必要なところだけサッと磨くようにしていました。大切なのは、“長時間戦わないこと”。嫌がる中でダラダラ続けるより、短時間で終わらせた方が、親子ともに負担が少ないこともあります。そして終わった後は、「頑張ったね」「できたね」と抱きしめたり、安心できる関わりを意識していました。
歯磨きは、「今すぐ完璧にできること」がゴールではなく、少しずつ経験を積み重ねながら慣れていくもの。だからこそ、うまくいかない日があっても大丈夫です。

歯磨き以外でできる虫歯予防の考え方

虫歯リスクが少ないおやつの選び方

虫歯予防は、「歯磨きだけ」で決まるわけではありません

例えば、
・おにぎり
・干し芋
・蒸したとうもろこし
などは比較的虫歯リスクが低いおやつです。

逆に、
・飴
・グミ
などのダラダラ食べしやすいお菓子は注意が必要です。

中でも干し芋は自然な甘みがあり、よく噛むことで満足感も得られやすいおやつです。また、前歯でかじり取ったり、しっかり噛む経験にもつながります。我が家でもおやつの選択肢の一つとして取り入れていますが、最近では子ども向けに食べやすさを工夫した商品もあります。「ほしいぼー」は、前歯でかじり取りやすいスティック形状で、小さなお子さんでも食べやすいよう工夫されています。

歯磨きイヤイヤ期は、「歯磨きを頑張る」だけに目を向けるのではなく、おやつの選び方や食べ方を工夫しながら、虫歯になりにくい環境を整えていくことも大切です。そうした視点を持つことで、「ちゃんと磨かなきゃ」というプレッシャーが少し和らぎ、ママの負担を減らすことにもつながります。

虫歯になりにくいおやつのイメージ

食べ方・時間の整え方

食べる回数が増えるほど、お口の中は酸性になりやすくなります。
そのため、
・時間を決める
・ダラダラ食べを減らす
・飲み物を甘いものばかりにしない
なども、虫歯予防につながります。

お口の環境を整える生活習慣

実は、口呼吸もお口の環境に関係しています。お口が乾燥しやすいと、虫歯リスクが高くなることもあります。毎日の生活の中で、「鼻で呼吸する」ことも、虫歯予防につながっていきます。

頑張りすぎないために大切なこと

「できた」を積み重ねる関わり方

歯磨きイヤイヤ期は、”完璧に磨くこと”よりも、“歯磨き時間が極端に嫌なものにならないこと”も大切です。

・口を開けられた
・1本磨けた
・ごろんと出来た

そんな小さな「できた」を積み重ねることで、少しずつ変わっていきます。

歯磨きができて笑顔の親子

まとめ|親子にとって心地よい歯磨き時間へ

歯磨きイヤイヤは、成長の過程で多くの子が経験します。まだ未熟なお口や体、そして「自分でやりたい」という成長の気持ちが関係していることも多くあります。だからこそ、”ちゃんと磨かなきゃ”だけではなく、「どうしたら安心できるかな?」「どうしたら楽しい経験になるかな?」という視点を持つことで、親子の歯磨き時間は少しずつ変わっていきます。
完璧を目指さなくて大丈夫。親子にとって、少しでも心地よい歯磨き時間になりますように。


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